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やさぐれ歯科医院

白い天使クリスチャン・ゼル博士を目指す歯科医の戯言

ORE2014 雑感

ORE

ORE(Ocean Pacific Restorative of Esthetic Dentistry)2014という歯科系の集まりがありまして、インプラントがメインっぽいので全く興味はなかったのですが、内容を見るとちょっと気になる演題、「感染予防Up to Date」と「インプラント手術における口底大出血時の気道管理」の2つがありました。まあ2日間でこの値段なら冷やかしで行ってみるかと思い、御茶ノ水の医科歯科大学まで出向いてきました。

感染予防

感染予防の方は特に自分の中で更新された知識もありませんでした。質問しても答えがあまり噛み合わなかったですし、多分普段は感染予防にはあまり詳しくない先生なのではないでしょうか。

歯科業界の抗菌薬の使い方は滅茶苦茶な人が多く、奈良の堀内先生のようにインプラント術後に経口で第3世代セフェム2週間、ニューキノロン2週間の計1ヶ月投与が適正投与と言ってはばからないいつの時代から来たんだよって化石みたいな人もいますので…。

経口第3世代セフェムとニューキノロンという抗菌薬の選択の酷さといい、なんで口腔外科にいた人ってああいう極端な方向に走っちゃうんでしょうか。ありゃ世の耐性菌なんぞどうでもよくて自分さえよけりゃいいって考えなので、一日も早く引退してくれることを心から願っております。

気道管理

気道管理の方は、要は開業医でも挿管セットやミニトラックのような輪状甲状膜穿刺キットを用意した方がいいという御意見でした。気持ちはわかりますが、これは現実からかけ離れた考えなんですよね。使ったこともないデバイス揃えさせてどうするんでしょう。穿刺キットで紹介したのがよりによって操作の面倒くさいミニトラック…金をドブに捨てるようなもんで全く無意味です。

AEDが普及しているのは、バカチョンでいけるからです。ふたを開けて音声に従えば小学生でも使えるってとこがキモなわけで。やったこともないのに挿管や輪状甲状膜穿刺なんかできっこないですよ。質問したら「無いことには始まらない」と仰ってましたが、あってもできないんで始まりません。しかも用意しているという挿管セットの写真に経鼻挿管用のチューブがあってもはやワケワカメ。120%使わんでしょそれ。

実際の話、歯科の開業医レベルでは気道管理は最低限だけ頑張ってもらってとにかく「救急車を呼ぶ」の一手しかありません。口腔底大出血で有名な事件は平成19年に八重洲で起きたインプラントでの死亡事故です。最初は不幸な事故だと思っていましたが、詳細が明らかになってくると「これはアカン」な内容で術者を擁護できなくなりました。次回はあの事故は何がいけなかったのかをちょっと書こうかと。

本当は抗菌薬の話にしようと思っていたんだけどなぁ…。

総合的には

あ、しかしながらOREの他の演題は結構見応えがありました。あの内容であの値段ならお得なんじゃないですかね。機会があればまた参加したいです。こんなこと書いてると出禁になりそうですが…。